子どもの”6月症候群”って?家庭でできる心のケア

6月症候群に悩む子どもと、それを見守る母親の様子(家庭での心のケアを描いたイラスト) 子育ての気づき
6月症候群に悩む子どもを見守る家庭の様子を描いたパステルイラスト

🌧 最近、子どもの様子がちょっと違うかも?

6月。雨の日が続いて、なんとなく家の中もジメジメした空気に包まれます。

「最近、うちの子が元気ないなぁ」「朝、なかなか起きられないみたい」──そんな変化、あなたのご家庭でも感じていませんか?

実はこの時期、小学生や幼児の間で「6月症候群」と呼ばれる状態が話題になっています。

新学期から2カ月。緊張と疲れがピークを迎える頃に、梅雨の天気ストレスが重なることで、子どもたちの心と体に小さな“揺らぎ”が起きやすくなるのです。


🧠 6月症候群とは?

春からの新しい環境にがんばって適応してきた子どもたちが、6月頃になると心や体に“疲れのサイン”を見せ始める——。

これが「6月症候群」と呼ばれる現象です。

主なサイン内容
起きられない朝の目覚めが悪く、布団から出られない
食欲不振食べる量が減る、お気に入りのメニューにも反応が薄い
無気力・涙会話が減る、急に泣く、学校に行きたがらない

(出典:はるの木こどもクリニック


🌱 「心の梅雨」ってどんな状態?

大人も、雨の日が続くと気分が落ち込んだり、やる気が出なかったりしますよね。

子どもたちも同じように、天候の影響を受けています。特に、感情を言葉にするのがまだ難しい年齢の子どもたちは、不調を「沈黙」「ぐずり」「ぼーっとする」といった行動で表すことがよくあります。

つまり、「なんだかいつもと違うな」と感じたら、それは心のSOSかもしれません。


🌂 なぜ6月に起こりやすいの?

では、なぜこの時期に子どもたちの心が揺れやすくなるのでしょうか?

6月は梅雨入りとともに、日照時間が短く、湿度も高くなります。これらの要因が子どもたちの自律神経に影響を与え、体調や気分に変化が現れやすくなるのです。

原因子どもへの影響
日照不足やる気が出ない、元気がなくなる
湿気・気圧変化頭が痛い、疲れやすい、イライラ
外遊びできないストレスが発散できず、内にこもる傾向

(出典:Kids Doctor


🏠 我が家の場合(パパ目線)

ある朝、小1のたいちゃんが、支度の途中に急に立ち止まって「今日は行きたくない…」とポツリ。

いつも元気に出かけていたのに、最近は笑顔が減って、無言で玄関に座り込んでしまうこともありました。

そこでママと顔を見合わせ、「今日は無理させないほうがいいかも」と声をかけあい、たいちゃんにはお休みを提案。

その後、パンケーキを一緒に焼きながらゆっくり会話していると、自然と笑顔が戻ってきて。子どもの“回復力”って、寄り添い方次第なんだなと感じた瞬間でした。


👨‍👩‍👦 弟のとうくんの反応から学んだこと

さらに、3歳の弟・とうくんが、「たいちゃん、どうしたの〜?」と心配そうに声をかけたとき、ハッとしました。

「頑張らなきゃ!」と大人目線で声をかけたくなるけれど、まずは“気づいてあげること”が一番大切。

焦らず、寄り添いながら、「今日はのんびりしようか」と声をかけるだけでも、子どもの心はふっと軽くなるものですね。


💬 SNSの声:共感と気づきがたくさん

「6月に入ったら、子どもが朝なかなか動けなくなって…」
─ 小学生ママ

「外では無気力なのに、家では元気。本当に不思議」
─ パパ(共働き家庭)

「“無理しないでいい”の一言で、子どもがホッとした表情に」
─ 看護師ママ

(出典:PR TIMES


🏫 「心の天気」を見守る:学校の取り組み

文部科学省では、「心の天気」として子どもたちの気分を可視化するシステムを導入しています。

たとえば、毎日2回、タブレットで“晴れ・くもり・雨・雷”を選ぶだけで、教員や保健室の先生が子どもの変化に気づきやすくなります。

また、家庭との連携にも活用されており、子ども自身が自分の心の状態を理解する助けにもなっています。

(出典:文部科学省PDF資料


🛠 家庭でできる7つのセルフケア

では、家庭ではどのようなケアができるのでしょうか?以下の表にまとめました。

ケア方法ポイント出典
早寝早起き規則正しい生活で心身の安定e-ヘルスネット
朝の光を浴びるカーテンを開けて体内時計を整えるODOD
家族で朝食好きなメニュー+会話でリラックスKids Doctor
やさしい声かけ「無理しなくていいよ」が安心にはるの木こどもクリニック
室内遊びの工夫折り紙・粘土・お菓子作りなどで発散きらり
親の笑顔安心できる雰囲気が何よりの薬第一三共ヘルスケア
相談機関の利用小児救急電話相談(#8000)も有効厚労省

🧑‍⚕️ 気になるときは専門機関にも相談を

とはいえ、もしも子どもの状態が数日以上続いたり、家庭でのケアでは改善が見られないときは、早めに専門機関に相談してみましょう。

厚生労働省では、24時間対応の「#8000 小児救急電話相談」を提供しており、休日・夜間でも相談可能です。

  • 小児科や精神科(子ども専門)
  • 学校のスクールカウンセラー
  • 地域の子育て支援センター
  • 小児救急電話相談(#8000)

「大したことじゃないかも…」とためらわずに、早めの相談が子どもと親の安心につながります。


📣 わが子の“サイン”に気づいてあげよう

「なんだか最近、元気がないな…」

そんなときこそ、子どもの“心の天気”に目を向けてみてください。

話を聞くこと、そばにいること、それだけで子どもは安心します。

梅雨空の下でも、家庭の中が少しでも“晴れ”になりますように。


📚 参考文献・出典一覧

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